こんにちは!FTメルマガの中山です。
三回にわたりお伝えしております冷却水スケールの原因ですが今回最終回で結論まで一気に行きますので是非最後までご覧ください<(_ _)>!
前回『硬度』の中に、水にほとんど溶けない『一時硬度』と、良く溶ける『永久硬度』がある事をお伝えしました。
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https://frontiertechnology.mrc-lp.com/cause-wet-2/
『一時硬度』の代表格は炭酸カルシウムです。やかんの底を白くさせるあのにくい奴は一度出てきたら頑固ですので、簡単に取れてくれません。
しかしながら、やかんでお湯を作った時、水中のすべてのカルシウムが析出しているわでは無く、多くのカルシウムは水に溶けたままの状態でいます。
例えば『永久硬度』の代表格である塩化カルシウムは、1Lの水に756gと非常によく溶けます。吸湿剤に使用されるほど水に溶け込みやすい性質を持っています。
溶解度からわかる通り、この塩化カルシウムはどんなに濃縮しても、析出してスケールになる事は無いと考えられます。
つまり、冷却水管理をする際に、一般的に全硬度を指標にしますが、
全硬度が高い/低いだけでは、スケーリングしやすい水かどうかの判断は出来ないという事になります。
煮沸して析出する硬度を一時硬度と定義している為、
一時硬度の測定方法は以下の通りです。
硬度測定(1) ⇒ 煮沸 ⇒ ろ過 ⇒ 硬度測定(2) ⇒ 測定(2)の結果 - 測定(1)の結果 = 一時硬度
実際ほとんどの水で一時硬度の量は全硬度に対して、かなり少ない事が多いです。
下記は、実際の日本の水における永久硬度と一時硬度の実績の一例です。
上記の測定結果は、
WETで処理する前と処理した後の冷却水(循環水)の一時硬度を測定した結果です。
WETで電気分解を行う事で硬度はWETタンク内で析出し、逆に水中の硬度はへります。
特筆すべきはスケールの要因である一時硬度のみを選択的に除去している点です!
WETがなぜ硬度の一部を除去するだけでスケール付着防止に大きな効果を発揮するのか、その理由がお分かり頂けたでしょうか?
因みにWETは、硬度を除去する事により導電率の上昇も緩やかになる為、導電率で濃縮管理をしている設備では、密かにかなりの節水になっています。
↑知る人ぞ知るマニアック情報です。 (>_<)ゞテヘペロッ
3回にわたる長文のメルマガを読んで頂き有難うございました。
WETが冷却水のスケールトラブルのお役に立てれば幸いです。
適切な濃縮管理もお忘れなく!
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